それでもT.Sさんは、転職を決めた。
「商社マンって、結局何の専門家なんだろう」──そう問い続けた彼が、戦略コンサルへの内定を掴むまでの5ヶ月を振り返ってもらった。
「ジェネラリストの限界が、見えてきた」
新卒で5大商社に入って、鉄鋼トレーディングの部署に配属されました。3年目にはシンガポール赴任を経験して、東南アジアの鉄鋼市場を担当。グローバルな仕事で、刺激的でした。
商社マンは、若くして大きな金額を動かせる職場です。私も20代後半で、年間数百億円の取引を任されていました。同期の中でも上位の評価を得ていたと思います。
ただ、6年目を迎えて、ある問いが頭から離れなくなりました。「商社マンは、結局何の専門家なんだろう?」。鉄鋼の知識は深まった。海外取引のノウハウもある。営業・調整力もある。でも、どれも「商社マンとしての」スキルで、社外で通用する専門性として説明しづらいんです。
決定打は、商社の同期で戦略コンサルに転職した人と飲んだ時でした。
彼が話す「3ヶ月のプロジェクトで、業界トップ企業の中期戦略を作った」「経営層と週1で議論する」「異なる業界を毎月のように経験する」という日常が、私には眩しく見えた。「彼は、明確な専門性を3年で築いている」と感じたんです。
商社で10年いれば、業界知見は深まります。でも「何の専門家か」を一言で説明できる状態には、商社の構造上なりにくい。それなら、戦略コンサルで明確な専門性を築こう、と決めました。
何の専門家なんだろう?
この問いに、答えが見つからなかった」
「戦コンへの道は、想像以上に細かった」
ありました。MBB(マッキンゼー、BCG、ベイン)出身者が多い世界に、自分が入っていけるのか。それが一番の不安でした。
戦コンの選考は超難関と聞きます。書類で7割落ちる、ケース面接で半分以上が脱落する、と。商社での実績は社内では評価されていましたが、それが戦コン基準で評価されるのか半信半疑でした。
3社のエージェントとカジュアル面談を受けましたが、戦コン専門で深い情報を持っているエージェントは1社もなくて、半ば諦めかけていました。
知人の紹介で、的場さんに会うことになりました。的場さんは、ビズリーチでSランクヘッドハンター認定を受けている、戦コン領域の専門家でした。
初回の面談で、的場さんはこう言いました。「商社マンの定量分析力とコミュニケーション力は、戦コンの即戦力。実際、過去3年で5大商社から戦コンへの決定実績が15件以上あります」。
「15件以上」という数字を即答できる的場さんに驚きました。他のエージェントは「商社からは少し難しいですね」と言っていたのに、的場さんは「戦略を立てて確実に取りに行ける」と言い切ってくれた。情報量と確信の強さが、他社とまったく違いました。
T.Sさんが最初の面談で見せてくれた、過去6年の実績データを見て、「これは戦コンが取りに行く人材だ」と即座に確信しました。
5大商社のトップ評価、シンガポール赴任、年間数百億円の取引責任──戦コンファームが欲しがる典型的な経歴です。
戦コン選考は情報戦です。各ファームでケース面接の傾向、評価軸、面接官の好む論点が大きく違う。私は過去3年で15件以上の商社→戦コン決定を担当しているので、ファーム別のリアルな情報を持っています。それをT.Sさんに共有しながら、応募順を「対策難易度の低い順から本命に向かって積み上げる」設計にしました。
「ケース面接の3秒論点ゲームに、適応する1ヶ月」
ケース面接です。商社マンの私は、つい「商社的な合意形成プロセス」を語ってしまう癖があった。
的場さんから「戦コンは結論から3秒で出すゲーム。前置きはいらない」と何度もダメ出しを受けました。商社では、合意形成のプロセスを説明することが評価される。でも戦コンでは、結論を即座に出して、議論で深掘りしていくスタイルが求められる。
1ヶ月で15回ほど模擬面接を繰り返しました。最初の3回は、自分でも驚くほど論点が散らかっていた(笑)。
5回目を超えたあたりから、「結論ファースト → 論点3つ → 深掘り」のリズムが身についてきました。過去のフェルミ推定問題100問を分類して、業界別の典型解法を頭に入れたのも効きました。
本番の最終ケースは、過去最も短時間で論点整理できた手応えがあります。終わった後、面接官と1時間白熱した議論ができた。
最終的に応募したのは4社。書類選考の通過は4社、最終内定は2社。
模擬面接は計10回(ケース面接5回含む)、活動開始から内定まで5ヶ月。年収は950万円→1,150万円(+200万円)で着地しました。
「ファーム別の戦略で、確実に取りに行った」
的場さんが、応募順を綿密に設計してくれました。
「A社は市場規模、B社はビジネスモデルの構造、C社は組織課題から入るのが評価されやすい」というファーム別の傾向を踏まえて、最初は対策難易度の低いファームから入って、本命に向かって積み上げる。前のファームで得た反省を、次に活かす設計です。
1社目で失敗してその学びを2社目に持ち込み、2社目の経験を3社目に。本命の戦コン2社を最後に置きました。結果、本命2社両方から内定をもらえた。情報戦における戦略の重要性を、身をもって体験しました。
本命の最終ケースが印象に残っています。「日本の製造業の競争力を取り戻すための、政策提言を10分で作ってください」というケースでした。
商社時代の鉄鋼業界の知見を活かしつつ、フレームワークで構造化して論点を出した。面接官との1時間の議論が、過去で最も知的に刺激的な時間でした。終わった後に「商社出身者でこれだけ議論できるのは珍しい」と言ってもらえて、その場で内定を予感しました。
この数字を即答できるエージェントに、
初めて会いました」
「商社時代には絶対に見えなかった景色」
想像通りハードですが、想像していなかったのは「自分の専門性の浅さ」が痛感される瞬間が多いこと。商社では1つの業界・1つの会社を深く知っていれば良かったが、戦コンでは毎月違う業界の経営課題と向き合います。
最初の3ヶ月は、土日もインプットに時間を使いました。半年経って、ようやく自分の専門領域(製造業×組織変革)が見え始めたところです。商社時代の「中の人」感覚は、想像以上にクライアント信頼の獲得に効いています。
業界トップ企業の経営層が中心です。商社時代も大企業と取引していましたが、コンサルでは「経営者の意思決定そのものに関わる」という、商社では絶対に得られなかった経験ができています。
商社時代の海外赴任経験が、グローバル案件で活きる場面も多い。商社で築いたネットワークも、新しい形で活用できています。
商社時代には絶対に見えなかった景色が、ここにはあります。
「商社マンの専門性問題に悩むあなたへ」
商社マンの「専門性のなさ」に悩んでいる方へ。それを逆手に取って、戦コンで明確な専門性を築く選択肢があります。
商社で培った定量分析力、コミュニケーション力、グローバル経験は、戦コンの即戦力として高く評価されます。年収も上がりますし、何より仕事の手応えが変わります。
「商社の中で出世する」道もあれば、「外に出て市場で勝負する」道もある。どちらも正解ですが、後者を選ぶなら、20代後半から30代前半が最後のタイミングです。
戦略系コンサルを目指す方には、「戦コン特化の情報量」という意味で、的場さんを強くおすすめします。
戦コンの選考は情報戦です。各ファームでケース面接の傾向、面接官の好む論点、評価軸が大きく違う。的場さんは、商社→戦コンの直近の決定事例を3名分共有してくれて、それぞれが何を聞かれ、どう答えたかまで踏み込んでくれました。「この情報の濃さは他社では得られない」と確信した瞬間です。
総合商社・大手金融・経営企画など、戦略系のハイクラス選考に挑む方には、的場さんが最高のパートナーになると思います。
逆に、純粋なITコンサルや事業会社系の転職を考える方には、別のヘッドハンターの方が合うかもしれません。戦コン・MBB・外資戦略を本気で目指す方に、最も合うエージェントです。
本記事はT.Sさん(仮名)へのインタビューをもとに構成しています。
総合商社・大手金融出身者からITコンサルへの転職を検討している方の参考になれば幸いです。
同様のキャリアチェンジに関するご相談は、無料カウンセリングよりお気軽にお問い合わせください。
取材・文 / GOALS編集部