それでも27歳のある日、A.Mさんは転職を決めた。
「ビジネスモデルが変わらない業界の中で、自分の市場価値が見えなくなった」──そう語る彼女が、金融DXコンサルへの内定を掴むまでの4ヶ月を振り返ってもらった。
「業界が変わらないと、自分も変われない気がした」
新卒で入って、ずっと法人向けの団体保険営業を担当していました。営業成績は安定して上位だったので、その意味では順調でした。3年目には主要顧客の担当を任されて、年間で数十億円の予算規模の契約を扱っていました。
ただ、徐々に違和感が芽生えてきたんです。保険業界は、ビジネスモデルが10年・20年単位で変わらない。商品も、販売チャネルも、営業手法も、本質的には先輩世代と同じ枠組みの中で仕事をしている。
これが悪いわけではありません。安定した業界には深い専門性を磨ける良さがあります。でも私は、もっと変化の中で自分を試したかった。
業界誌で、ある生命保険会社が外部のDXコンサルと組んで、契約手続きを完全オンライン化した事例を読んだ時です。
それまで「変わらない」と思っていた保険業界に、外部のコンサルが入ることで本質的な変化が起きていた。「私は保険業界の中の人だから、内側から変革に関わる立場になれるかもしれない」と感じた瞬間でした。
ただ、すぐに行動には移せませんでした。「コンサル業界って男性社会のイメージで、女性が活躍できるのか」「ハードワークでライフプランと両立できるのか」──不安が次々に出てきて、半年くらいは情報収集だけで止まっていました。
内側から変革に関わる立場に、
自分もなりたいと思いました」
「女性のロールモデルが、見えなかった」
圧倒的に「女性のキャリアパスが見えない」ことでした。
コンサル業界の記事を読むと、激務、男性中心、長時間労働、というイメージばかり。生命保険会社のように、産育休後にスムーズに復帰できる女性がたくさんいる環境とは違うのではないか、と。
結婚・出産といったライフイベントを5年以内に考える可能性もあったので、そこに対応できない環境への転職には踏み切れませんでした。
ビズリーチ経由で、的場さんからスカウトをいただきました。最初の面談で、私は正直に「女性のロールモデルが見えなくて、踏み切れない」と伝えました。
すると的場さんは、その場で「金融DXの領域では、女性のシニアマネージャー比率が上がっていて、銀行・保険・証券の業界出身女性が中心戦力になっている」とデータベースで実例を見せてくれたんです。担当している案件の領域、入社後3年でのキャリアパスまで、具体名で紹介された。
「ここまで踏み込んで実態を共有してくれるエージェントがあるんだ」と感動しました。その日のうちに、応募する3社を絞りました。
A.Mさんが最初の面談で「女性のロールモデルが見えない」と率直に話してくれたのが、印象的でした。
多くの候補者は、本音の不安を最初の面談では言いません。でも、A.Mさんは正直に話してくれた。だからこそ、私も 「データで応える」 という対応ができました。
金融DX領域は、実は女性候補者が成功しやすい領域なんです。理由は明確で、金融業界出身の女性は、商品理解・規制対応・顧客視点の3点で即戦力になる。だからファーム側が積極的に取りに行く。私は過去5年で、保険・銀行出身の女性を15名以上、コンサル業界に決めています。
そのデータベースを見せながら話したから、A.Mさんは安心して踏み出せたのだと思います。
「ファーム選定で、選考対策の方向性が決まった」
的場さんから提案されたのは8社。BIG4が3社、日系総合が3社、SIerのDXコンサル部門が2社。
女性比率、産育休後の復帰実績、金融案件の比率、若手育成体制──的場さんは各ファームの実態を細かく解説してくれました。私は「金融DX案件が多く、女性のシニアマネージャーが複数いる環境」を最優先に5社に絞りました。
面接対策で一番苦戦したのは、志望動機の組み立て直しでした。
最初の模擬面接で、的場さんから「『保険を辞めたい理由』ではなく『金融DXに行きたい理由』を語ってください」と何度も指摘されました。
私の本音には「保険業界の閉塞感」もあったんです。でも面接官は前を向いた言葉を聞きたい。「何が嫌か」を一切言わず、「何がしたいか」だけで語り切るストーリーを作るのに、ロジックを5回ほど練り直しました。
最終的に応募したのは5社。書類選考の通過は4社、最終内定は2社。
模擬面接は計8回、活動開始から内定まで4ヶ月。年収は580万円→690万円(+110万円)で着地しました。
「面接で、自分の言葉で語れた瞬間」
本命の最終面接でした。「なぜ金融DXコンサルなのですか?」と聞かれた時、私は的場さんと一緒に練り直したロジックで語れたんです。
「保険会社の中で、契約手続きの非効率さや、データ活用の遅れを毎日見てきました。これをDXで変革する仕事は、内側から業界を動かす意味で、自分にとって最もやりがいのある仕事だと考えています」と。
面接官が大きく頷いてくれて、その後の質問が一気に深いものになりました。「あなたが入社して3年後、どんな案件を担当していたいか」など、内定を前提とした質問に変わった。あの瞬間、自分の言葉で語れることの強さを実感しました。
ありませんでした。むしろ、女性であることが評価される場面が多かったです。
金融DX領域では、クライアント企業の本部に女性管理職が増えており、ファーム側も女性コンサルタントを意識的に配置する動きがある。「あなたのような女性は、当社のクライアントにとって貴重な人材です」と直接言われた面接もありました。
5年前なら違ったかもしれません。でも今、金融DX領域で女性候補者が評価される流れは、確実にあります。
データで応えてくれた。
あれが私を踏み出させました」
「半年経って、想像以上に良かった」
想像以上に学びが濃いです。最初の半年で、銀行のコールセンターDX、地銀の融資審査AI化、ネオバンクの立ち上げ支援と、3つの全く違う案件を経験しました。保険時代は1つの商品を深く掘る仕事だったので、視野が一気に広がる感覚があります。
働き方は意外とフラットで、女性メンバーも多く、産育休を経て戻ってきたシニアの方が普通にPJをリードしている。「ハードだけど、長く働ける」場所だと感じています。
同期の中には、銀行・証券出身の女性も複数いて、お互いに刺激し合いながら成長できる環境です。
解消されました。実際に入社してみて、リモートワーク・フレックスの活用度は想像以上でした。週2-3日はリモートで自宅から仕事をしています。
会社全体として「長く働けるコンサル組織」を目指す方針が明確で、産育休後の復帰実績も豊富。35歳・40歳でマネージャー・シニアマネージャーとして活躍する女性メンバーが目に見えるところにいる。これは、転職前には想像できなかった姿でした。
「金融業界の女性へ、伝えたいこと」
金融業界で頑張っている女性は、コンサル業界でも絶対に通用します。
業界の構造理解、規制対応の経験、複雑なステークホルダーの調整力──これらは、コンサルの現場で最も求められるスキルです。さらに、女性ならではのクライアントへの寄り添い方が、男性中心のコンサル業界で差別化の武器になります。
「未経験だから無理」「女性には厳しい」と思っている方こそ、まず情報収集だけでも始めてほしい。私もそうやって一歩を踏み出しました。
「コンサル業界に女性のキャリアパスはあるのか」 と不安に感じている方には、的場さんに相談してみてほしいです。
的場さんは、私が漠然と抱えていた不安に対して 「実際の女性シニアマネージャーの活躍事例、産育休後のキャリアパス、年収カーブ」を具体名とデータで 共有してくれました。これがあったから、踏み切る決断ができたんです。
金融業界・保険・IT営業など、男性比率が高い業界からコンサルへの転身を考える女性 には、実態を知るための最初の窓口として最適だと感じます。
逆に、ライフプランに関係なく今すぐ激務環境で働きたいタイプの方には、ハイクラス特化のエージェントの方が合うかもしれません。長期で働ける環境を真剣に探している女性に、最も合うエージェントです。
本記事はA.Mさん(仮名)へのインタビューをもとに構成しています。
金融業界出身の女性からITコンサルへの転職を検討している方の参考になれば幸いです。
同様のキャリアチェンジに関するご相談は、無料カウンセリングよりお気軽にお問い合わせください。
取材・文 / GOALS編集部