それでも28歳のある日、K.Tさんは転職を決めた。
「先輩たちの姿に、自分の10年後が重なって見えた」──そう語る彼が、ITコンサルへの内定を掴むまでの4ヶ月を振り返ってもらった。
「先輩たちの姿に、自分の10年後を見た」
新卒で入って、ずっと量販店本部のバイヤー対応をしていました。仕事は地味だけど面白くて、毎月の数字を作っていく日々は達成感がありました。
3年目には主要量販店の本部担当を任されて、年間で数十億円の予算を扱うようになりました。20代後半でこの規模の仕事ができるのは、メーカーならではだと思います。
ただ、5年目あたりから、ある違和感が芽生えてきたんです。先輩たちの仕事を見ていて、自分の10年後の姿が、ぼんやりと見えてしまった。
先輩課長の仕事を観察すると、毎月の棚割り調整、販促予算の使い方、本部とのリレーション。5年前と本質的に同じ仕事を、規模だけ大きくして続けている感覚があったんです。
もちろん、それは悪いことではありません。深い専門性を磨いていく道もある。でも私は、もっと違う方向に伸びていきたかった。事業全体の構造に関わる仕事、複数業界を横断できる仕事、自分の判断で動ける範囲が広い仕事。
そんな時に、量販店本部のバイヤーさんから「K.Tさんの提案、いつも面白いですよね。本部の戦略に関わるべき人材だと思いますよ」と言われたんです。冗談半分だったと思いますが、私の中で「自分は本当はもっと上流に行ける人なのに、それができていない」という認識に、初めて言葉が与えられた瞬間でした。
規模だけ大きくして続けている。
それが見えた瞬間、動き出しました」
「事業会社の経営企画も検討した」
全然違います。最初の半年は、事業会社の経営企画への異動申請か、他の事業会社の経営企画ポジションへの転職か、コンサル業界への未経験転職か、3つの選択肢で迷っていました。
事業会社の経営企画なら、自分が選んだプロダクトに長く深く関われる。コンサルなら、複数業界の経営課題を横断的に経験できる。両方とも魅力があって、決めきれなかった。
doda Xに登録して、複数のエージェントとカジュアル面談を受けました。事業会社系のエージェント、コンサル系のエージェント、両方の話を聞きました。
doda X経由で、小野さんからスカウトをいただきました。
正直、最初は「またコンサル系のエージェントか」と思っていました。でも小野さんのメッセージは違っていて、私の量販店本部担当の経験を、「マルチステークホルダーの利害調整経験」として高く評価する文章が書かれていた。
「私のメーカー営業の経験を、ここまで深く読み込んで評価してくれる人がいるんだ」と感じて、面談を申し込んだのが最初です。最初のオンライン面談は2時間。終わった頃には、自分の経歴の見え方が変わっていました。
K.Tさんの職務経歴書を最初に拝見して、「これは消費財DXコンサルの即戦力だ」とすぐに感じました。
食品メーカーの量販店本部担当は、表面的には「営業」と見られがちですが、実態はクライアント企業の本部と、自社内の複数部門(マーケ・物流・生産)を巻き込みながら、四半期単位の意思決定を進める仕事。これはコンサルの仕事の核心と、ほぼ同じ構造です。
K.Tさん自身は、その価値を「ただの営業仕事」と過小評価していました。最初の面談で、過去の担当案件を一緒に振り返って、コンサルの評価軸に翻訳していく作業を時間をかけて行いました。
「経歴書を一行ずつ書き直した夜」
新卒1年目から担当した案件を、ひとつずつ話していたんです。「○○量販店で、こういう棚割り提案をして、こういう交渉をして、結果として年間で○○億円受注した」という風に。
途中で小野さんが「K.Tさん、今の話、複数のステークホルダーの利害を調整しながら、限られた時間内に意思決定を進めた話ですよね?」と整理してくれた瞬間がありました。
私の中では「ただ営業の交渉をした話」だったのが、小野さんの言葉に変換された瞬間、急に「これってコンサルの仕事と同じ構造だ」と腑に落ちて。視界が開ける感覚がありました。
その日の帰り道、地下鉄の中で職務経歴書を一行ずつ書き直し始めました。家に着く頃には、別の人の経歴書になっていました。
小野さんから提案されたのは6社。私の興味とマッチしたのは、消費財業界での実績が豊富なITコンサル系3社と、消費財DXに強いSIer大手2社。
「前職の量販店本部担当の経験は、消費財DXコンサルで最も活きる」という小野さんの戦略提案に納得して、5社に絞りました。
業界を絞ることで選考対策の精度が上がる、という考え方は他のエージェントから聞いたことがなくて、新鮮でした。
最終的に応募したのは5社。書類選考の通過は4社、最終内定は2社。
模擬面接は計7回、活動開始から内定まで4ヶ月。年収は620万円→750万円(+130万円)で着地しました。
「自分の言葉で語れるまで、繰り返した」
メーカー営業の経験を、コンサルの言葉に翻訳して「自分の言葉で」語れるようになること。これが想像以上に難しかったです。
頭で「私の経験はマルチステークホルダーの調整力です」と理解はできても、面接で自然に口から出てくるかは別問題でした。最初の3回の模擬面接では、私はまだ「量販店本部のバイヤーさんと棚割り交渉の話」をしていて、コンサル文脈になっていなかった。
小野さんから「同じ事実でも、語り口で評価が変わります。"棚割り"ではなく"商品戦略の合意形成"と言ってください」と何度も指摘を受けました。
小野さんと、毎週末2時間の模擬面接を1ヶ月続けました。録画した自分の話し方を見ると、最初の頃は本当にひどかった(笑)。
5回目を超えたあたりから、自分でも変化を感じ始めました。「商品戦略の合意形成プロセスを、本部担当者と自社の3部門を巻き込みながら、四半期単位で実装した経験」が、自然に口から出てくるようになった。
本番の最終面接では、面接官と1時間ほど深い議論ができて、終わった後に「ぜひ来ていただきたい」と言ってもらえました。あの瞬間、メーカー営業時代の経験が、確かにコンサルの世界でも評価されることを実感しました。
この一言が、私の話し方を変えた」
「メーカーの後輩から、相談されることが増えた」
良い意味でのギャップが多かったです。コンサルというと、もっと机上の戦略を語る仕事だと思っていました。でも実際は、クライアントの店頭や物流センターまで足を運んで、現場の人と議論する仕事が多かった。
私が量販店本部とやりとりしてきた経験が、ほぼそのまま活きています。クライアントの本部担当者の意思決定プロセスをイメージできること、現場のオペレーションを肌感覚でわかること。これらは、戦略コンサル出身者にはない強みです。
逆にハードだったのは、アウトプットの速度。前職では1週間かけていた資料を、半日で初版を出して、1日でクライアント提示できる完成度に持っていく。最初の3ヶ月は本当に大変でしたが、半年経った今は自分のリズムを掴めるようになりました。
そうなんです(笑)。前職の後輩から「コンサル転職どうですか?」と相談される機会が増えました。
一番伝えているのは、「メーカー営業の経験は、コンサル業界で確実に評価される。ただし、評価軸を理解して翻訳できるかどうかで結果が変わる」ということ。私自身、小野さんに出会えていなかったら、自分の市場価値を過小評価したまま、メーカーで10年目を迎えていたと思います。
「メーカー出身の自分には無理、と思っているあなたへ」
メーカー営業出身の方は、自分の経験を「ただの営業」と過小評価しがちです。でも、量販店本部・卸・問屋との折衝経験、複数部門を巻き込む合意形成、四半期予算のコミット──これらすべてがコンサルの仕事で活きるスキルです。
大事なのは、それを「コンサルの言葉」で語れるようになること。これは1人では絶対にできない作業で、信頼できるエージェントとの伴走が必要です。
「自分には特別な経歴がない」と思っている方こそ、まず一度GOALSに相談してみてほしいです。
「自分の経験を、自分の言葉で語る自信がない」という方に、特におすすめしたいです。
私は最初、量販店本部での折衝経験を「ただの営業仕事」と捉えていました。それを小野さんが「複数のステークホルダーの利害を調整しながら意思決定を進めた経験」と整理してくれた瞬間、自分の経歴が別物になったんです。
求人紹介より先に、経歴の棚卸しと翻訳に時間を割いてくれるのがGOALSの強み。「自分には特別な経歴がない」と感じている営業職の方こそ、一度話してみてほしいです。
逆に、「すぐに次のオファーが欲しい」「短期間で決めたい」という方には、GOALSのスタイルは少し時間がかかると感じるかもしれません。じっくり自分のキャリアと向き合いたい方に、最も合うエージェントです。
本記事はK.Tさん(仮名)へのインタビューをもとに構成しています。
食品・消費財メーカー営業からITコンサルへの転職を検討している方の参考になれば幸いです。
同様のキャリアチェンジに関するご相談は、無料カウンセリングよりお気軽にお問い合わせください。
取材・文 / GOALS編集部