それでも28歳のある日、W.Kさんは転職を決めた。
「自社製品の枠の中でしか、お客様の課題に向き合えない」──そう語る彼が、大手SIerのDXコンサル部門への内定を掴むまでの4ヶ月を振り返ってもらった。
「製品を売るだけでは、本当の課題に届かない」
技術営業として、自社の制御機器を製造業のお客様に提案する仕事をずっとしていました。技術への理解と、顧客との信頼関係。両方を求められる仕事で、やりがいはありました。
2年目には大型案件を1人で受注して、社内表彰も受けました。「技術と営業の両方ができる若手」として、それなりに評価されていたと思います。
ただ、3年目あたりから、ある違和感が芽生えてきたんです。「お客様の本当の課題は、自社製品の領域を超えたところにある」と気づき始めた。
ある日、自動車部品メーカーのお客様から「工場全体のDXをどう進めるべきか、御社にも相談に乗ってもらえないか」と言われました。私はその時、即座に答えられなかったんです。
自社の制御機器を入れる範囲なら話せる。でも、工場全体のDX戦略となると、他社の機器も、上位のシステム連携も、組織変革の話も含まれる。私は、その全体像を語れなかった。
その日、お客様の前で「弊社の領域では、こういうご提案ができます」と部分的に答えるしかなくて、すごく悔しかった。帰りの新幹線で、初めて転職を真剣に考え始めたんです。
あの新幹線の悔しさが、
私を動かしました」
「コンサルか、SIerの上流か。3ヶ月迷った」
全然決まっていませんでした。最初の3ヶ月は、純粋なコンサルファームか、SIerの上流コンサル部門かでずっと迷っていました。
純粋なコンサルファームなら、戦略立案から関われる。でも、技術への理解が活きる場面は限られるかもしれない。一方、SIerのDXコンサル部門なら、技術と戦略の両方を扱える。でも、純粋なコンサルブランドからは離れてしまう。
ビズリーチに登録して、5社くらいのエージェントとカジュアル面談を受けました。どこも「W.Kさんのご経歴ですと、SIerの上流が合っていると思います」と最初から方向性を決めつけてきて、自分の選択肢を狭められている感覚がありました。
ビズリーチのスカウトメッセージでした。たくさん来るスカウトの中で、私の職務経歴書の「自動車部品メーカーへの大型案件受注」というエピソードに具体的に触れて、「この経験はDXコンサルの即戦力です」と書いてあったメッセージが一つだけありました。それが野中さんからのメッセージでした。
他のエージェントは、テンプレ感のあるスカウトばかり。野中さんのは明らかに違って、私の経歴を本当に読み込んだ上で書かれていることが伝わってきました。
最初のオンライン面談は90分の予定が、結局2時間以上話していました。技術営業の仕事の細かい部分まで、丁寧に聞き取ってくれたのが印象的でした。
W.Kさんの職務経歴書を最初に拝見した時、すぐに 「この方は技術と業務の両方を語れる希少な人材だ」 と感じました。
大手メーカーの技術営業は、コンサル業界では 「技術の言語と顧客の言語を翻訳できる人材」 として最も評価されます。特にDX案件が爆発的に増える今、純粋な戦略コンサル出身者だけでは現場感覚が足りず、技術系出身者を取りに行くファームが増えている。
W.Kさん自身は、ご自身の市場価値をまだ言語化できていなかった。だから、過去5年間の担当案件をひとつずつ深掘りして、「技術提案」ではなく「クライアント課題解決の経験」として整理し直す作業を、丁寧に行いました。
「ファームごとに、こんなに評価軸が違うのか」
野中さんから最初に提案されたのは8社。BIG4が3社、日系総合が2社、SIerのDXコンサル部門が3社。
全社の特徴を細かく解説してもらった上で、最終的に5社に絞りました。決め手は、「自分の技術理解が、評価軸の中でどれだけ重視されるか」でした。BIG4の中でも、Manufacturingを強みとする部門は技術理解を高く評価する。一方、Strategy寄りの部門は、論理思考やケース対応を重視する。
私は技術と顧客理解を掛け合わせた強みで勝負したかったので、Manufacturing系のBIG4部門と、SIer大手のDXコンサル部門を中心に選びました。
同じ「DXコンサル」でも、ファームによって面接で問われる論点が全く違うことを、この時初めて知りました。
あるファームでは「あなたが過去に経験した失注案件と、その学び」を深掘りされる。別のファームでは「技術と業務の橋渡しを、組織横断でどう設計するか」を問われる。さらに別のファームでは「あなたが3年後にどんなコンサルタントになりたいか」を1時間かけて議論される。
野中さんは、応募する5社それぞれに対して「このファームの面接官の傾向、過去の決定者がどう答えたか、評価軸の重み付け」まで踏み込んで教えてくれました。書籍やネットでは絶対に得られない、リアルな情報の塊でした。
最終的に応募したのは5社。書類選考の通過は4社、最終内定は2社。
模擬面接は計7回、活動開始から内定まで4ヶ月。年収は650万円→780万円(+130万円)で着地しました。
「3つのストーリーラインを、使い分けて戦った」
同じ自分のキャリアを、ファームごとに違うストーリーラインで語る準備でした。
過去5年分の技術営業エピソードを、野中さんと一緒に「課題発見の話」「提案合意の話」「プロジェクト推進の話」の3パターンに分けて整理しました。あるファームでは「製品を売るのではなく、業務を変える側に回りたい」という志望動機が刺さり、別のファームでは「技術理解を経営に翻訳する人材像」がフィットする。
1ヶ月間、野中さんと毎週末に2時間の模擬面接を続けました。録画した自分の話し方を見ると、最初の3回はぐちゃぐちゃで、自分でも驚くくらい論点が散らかっていました(笑)。
活きました。あるBIG4の最終面接で、面接官から「W.Kさんが当社に来て、3年後にどう貢献していたいか?」と聞かれた時、私は 「技術と業務の翻訳者として、Manufacturing部門の信頼される若手になりたい」 と答えられました。
これは、野中さんが事前に教えてくれた「このファームのManufacturing部門は、技術と業務の橋渡しができる人材を強く欲している」という情報があったから。一般的な「貢献したい」という抽象的な答えではなく、ファームの組織ニーズに直結する答えができました。
面接官の表情が変わって、その場で「次のステップに進んでください」と言ってもらえました。情報の濃さが、明らかに結果を変えた瞬間でした。
これだけ細かく教えてくれるエージェントは、
他にいませんでした」
「2社の内定を前に、技術が活きる場所を選んだ」
BIG4のManufacturing部門と、大手SIerのDXコンサル部門。両方から内定をもらいました。年収はBIG4の方が少し高かったんです。+50万円くらい。
正直、ブランド名で言えばBIG4の方が転職市場での評価は高い。でも、最終的に大手SIerを選んだ理由は、「自分の技術理解が、より深く活きる環境」だと判断したからでした。
BIG4は戦略上流に強い一方、技術の話は実装パートナーに任せる部分が多い。一方、大手SIerのDXコンサル部門は、戦略立案から実装まで一気通貫で関わる。私のキャリアの方向性として、技術と業務の両方を語れる人材を目指したかったので、後者を選びました。
半年経った今、判断は完全に正解だったと思っています。
最初の半年で、自動車部品メーカー、食品メーカー、医療機器メーカーの3つのプロジェクトに関わりました。すべて、メーカー時代に培った技術理解と顧客理解が直接活きる案件でした。前職時代の知見が、想像以上に毎日の仕事で活きている感覚があります。
クライアントは大企業の経営層・部門長クラスです。技術の言葉と経営の言葉、両方を翻訳できる人材として、私のような出身者は重宝されています。年収アップは130万円。3年後にはマネージャー昇格で1,000万円が見える環境にいることも、確信しています。
「メーカー出身の自分には無理、と思っているあなたへ」
メーカー出身の方って、私と同じように「自分の経歴は地味だから、コンサル業界では評価されないだろう」と思い込んでいる人が多いと思います。
でも実際は逆でした。DX案件が爆発的に増える今、技術と業務の両方を理解できる人材は、コンサル業界で最も希少です。BIG4のManufacturing部門、SIer大手のDXコンサル部門は、メーカー出身者を強く取りに来ています。
「自分には無理」と判断する前に、信頼できるエージェントに相談してみてほしいです。私自身、野中さんに出会えていなかったら、たぶん今もメーカーで「自社製品の枠の中でしか動けない自分」のままでした。
「自分の経験がコンサル業界でどう評価されるか分からない」と感じている方には、強くおすすめできます。
他のエージェントさんは、求人を紹介してくれるだけで終わることが多いんです。でもGOALSは違いました。野中さんは、応募する5社それぞれの面接官の傾向、評価軸の違い、過去の決定者がどう答えたかまで踏み込んで教えてくれた。この情報の濃さは、他社では絶対に得られなかったと思います。
特に、メーカー・SIer・大手ITなど、いわゆる「硬い」業界出身でコンサルに踏み出すのが怖い方には、ぴったりだと感じます。「どうすれば評価されるか」を、ファーム別に分解して伴走してくれるエージェントです。
逆に、「年収だけ上がればいい」「とにかく内定が出るところに行きたい」という方には、GOALSは合わないかもしれません。時間をかけて自分のキャリアと向き合う覚悟がある方に、本気で合うエージェントです。
本記事はW.Kさん(仮名)へのインタビューをもとに構成しています。
メーカー技術営業・SIer・大手ITからITコンサルへの転職を検討している方の参考になれば幸いです。
同様のキャリアチェンジに関するご相談は、無料カウンセリングよりお気軽にお問い合わせください。
取材・文 / GOALS編集部